🎩「近代(明治~昭和初期)の看板文化:洋風看板と広告の発展」🪧~第3回~

明治時代を超え、日本の看板文化は大きく変化しました。西洋文化の流入により、それまでの木製中心の看板から、ガラスやブリキ、さらには電灯を用いた近代的な看板が登場します。

洋風看板の登場:ガラス、ブリキ、電灯看板

1. ガラス看板

明治時代になると、透明感と高級感のある「ガラス看板」が登場しました。これは洋風建築の普及とともに広まり、特に薬局や洋品店、理髪店などでよく使われました。

  • 特徴
    • 看板の表面に色付きの文字や絵を描き、店内の雰囲気を華やかに演出。
    • ペイントや金箔加工が施されており、従来の木製看板よりも耐久性が向上します。
    • 夜には光を反射し、視認性が高まるため、遠くからでも目立ちやすい。

2. ブリキ看板

ブリキ(トタン)を使った看板は、軽量で使いやすく、コストが低いために急速に普及します。 特に昭和初期には、飲料やタバコ、薬品の広告として大量生産され、全国の商店に支持されるようになります。

  • 特徴
    • パープルペイントやエンボス加工で、視認性が高い。
    • 耐候性に優れ、屋外でも使用可能。
    • 大量生産が可能で、広告手段として効果的。

3. 電灯看板

電気の普及とともに、「電灯看板」が都市部を中心に登場しました。 これ、夜間でも注目の看板が作られ、商業エリアが活気を増しました。 特に銀座や大阪の繁華街では、ネオンを使った派手な看板がしっかりと設置されました。

  • 特徴
    • 夜でも明るく、遠くからでも視認しやすい。
    • 文字や図柄を電球やネオンで装飾し、華やかな印象を与えます。
    • モダンな雰囲気を演出し、都市の発展とともに広がります。

広告看板の発展

明治から昭和初期にかけて、看板は店舗のシンボルから、企業や商品の宣伝メディアへと進化しました。

1. ブリキ・ホーロー広告看板

明治末期から昭和にかけて、ホーロー加工を施した広告看板が流行しました。これはブリキ看板よりも耐久性が高く、美しい輝きを持つため、多くの企業が自社製品の宣伝に利用しました。

  • 代表的なホーロー看板
    • 飲料系:「コカ・コーラ」「三ツ矢サイダー」
    • タバコゴールデン:「ピース」「バット」
    • 医薬品系:「正露丸」「オロナイン」

2.街頭広告と電飾看板

昭和に入って、繁華街や駅前に大きな広告看板が設置されるようになり、企業のブランド戦略が本格化しました。 特に「電飾看板」は、夜の街に一歩進んだインパクトを与え、消費者の購買意欲を刺激しました。

まとめ

明治から昭和初期にかけて、日本の看板文化は大きな変革を成し遂げました。

  • ガラス看板が登場し、洋風建築にマッチした洗練されたデザインが普及しています。
  • ブリキ・ホーロー看板によって、大量生産された広告看板が全国へ広がります。
  • 電灯の導入で、夜間の広告効果が飾られ、都市の看板を演出します。

この時代の看板は、今でもレトロな雰囲気の店舗や博物館などで見ることができます。次回は、高度経済成長期の看板文化について詳しく解説します!

※本記事で使用している画像は、実際の歴史的資料ではなく、当時の雰囲気を再現したイメージとしてご覧ください。

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